卵とコレステロールの誤解
卵は人間にとって、とても大切なたんぱく質です。卵は物価の優等生という言葉が示すように、人間は以前から卵を食べ続けてきました。
ところが、卵を一日に2つ以上食べると、コレステロール値が高くなるという説が広がり、高血圧や成人病のリスクを考えるなら、あまり積極的に卵を摂取しない方がいいと思っている方も多いようです。
にんにく卵黄を摂取する上で、ここは大変重要なポイントですので、調べてみましょう。
卵には、「レシチン」という成分が含まれていますが、このレシチンが様々な働きをしていますので、ご紹介します。
「レシチン」は血管内の悪玉コレステロールを掃除する働きをしています。
「レシチン」は、善玉コレステロールの量を増加させるのに役立っているとも言われています。善玉コレステロールは、その値が低すぎると異常と言われている血液中の成分です。(コレステロールには善玉HDLと悪玉LDLがあります)
「レシチン」は、動脈硬化の予防薬の主成分としても使われているほどです。
体内にコレステロールを溜めないためには、血液中のレシチンとコレステロールの比が、1.2対1 の割合であればよいと言われていますが、卵黄の中には、その比率より遥かに多いレシチンが含まれています。心配する方が多いようですが、実質的には、1日何個かの卵を食べても差し支えない、と言われています。
卵の摂取とコレステロール上昇の関係の論文は、数多く存在しますが、54件ある論文のうち、コレステロール値に影響を与えないとするものが45件、コレステロール値に影響を与えるとのものは9件です。
様々な要因が絡んでいるようですので一概には言いきれませんが、この論文の数からすると、思った以上に心配する必要はないのかな、一般的に言われている事は、よくある過剰反応的な一般論なのかな、という気が私はしています。
興味深い たまごのちから のかずかず
まだ終わりません。レシチンには、更に興味深い様々な効能がある事が知られています。その中の1つですが、レシチンは神経の中で情報を伝える物質に変わると言われています。この「神経の中で情報を伝える物質」が不足すると、物忘れがひどくなってしまう、感覚の異常が起こるとされています。
さらにアルツハイマーや痴呆にも有効だとする説もあります。
お好きな方も多いマヨネーズですが、実はとても興味深い性質を持っています。通常の場合、水と油は混じりませんが、マヨネーズは水と油を混ぜ合わせて作ります。これは、「乳化作用」といい、レシチンの力を借りてこそ成し得る技なのです。
この油を溶かす力は、私たちの身体の中でも力強く働きます。レシチンは何と、身体の中に溜り込んでいる中性脂肪を、この、「乳化作用」によって、体外へどんどんと追い出してくれる働きもしています。
中性脂肪で悩んでいる方も多くいらっしゃるかもしれませんが、ご存じの通り中性脂肪は内臓に溜ると内臓脂肪となって成人病の原因となります。中性脂肪が活性酸素によって酸化されてしまうと、悪玉コレステロール(LDL)となり、血管の内壁にへばりつき、動脈硬化や様々な危ない成人病を引き起こす要因となるのです。
この悪玉コレステロールLDLの原因を、根本的な所で退治してくれるのが、今まで説明してきた、卵黄に含まれるレシチンということなのです。とても身体にいい成分と言えますね。
覚えておいていただきたいのですが、実は、卵黄には中性脂肪がとても多く含まれているのです。この事実が、「卵を食べないように」とあちこちでいわれているゆえんです。
でも、今までご説明してきたレシチンの働きによって、卵、一日数個の摂取であれば、コレステロールはたまらないようになっているのですね。
やっかいもの扱いされている、卵黄中の中性脂肪ですが、実は、にんにくとの興味深い関係があります。この、卵に含まれる中性脂肪は、にんにくの成分と出会う事で、「脂質アリシン」という成分に変化します。
脂質アリシンは、ビタミンEと同じ働きを持ちます。あなたの血行をよくして、身体の中に溜り込んだ中性脂肪を体外へ追い出す働きをする、レシチンの手助けをはじめます。
私たちの身体の細胞の膜は、レシチンが主成分。栄養が悪いと、酸化して老けこんでしまいます。常に栄養たっぷり、元気いっぱいにしてあげるためにも、レシチンの補給、すなわち卵を摂取してあげたいものです。
にんにく卵黄に含まれているレシチンの量はわずかですが、中性脂肪がにんにくと出会い「脂質アリシン」に変化することによって、わずかな量でも十分に力を発揮する事ができるのですね。
更に効果を望まれるのでしたら、有効成分が最大限に含まれているにんにく卵黄をおススメいたします。